マリア様がみてる

黄薔薇革命』と『いばらの森』読了。
弟がパソコンいじっている最中に読んじゃいました。
大体の流れというか、マリみての世界観は頭に叩き込むことは出来ました。
個人的には『黄薔薇革命』の方が好きでした。
周りの眼はいつも羨望の視線。凄い。綺麗。格好いい。羨ましい。
でも山百合会の幹部とは言え、まだ高校生。一人の人間であり、神には程遠い存在。
黄薔薇ファミリーの一大騒動、それは人間の弱さと強さが交じり合った人間ドラマ。
てなことで、令さま万歳。
いばらの森』はロサ・ギガンティアの過去について述べられる感じ。
まー色々あったんだけど、最後の70ページにあった『白き花びら』はいい感じ。
栞に恋をする聖さま。だけどそれは有ってはならない禁断の恋。
一途な聖さまは貫こうとする。或る日に2人でどこか遠くへいこうと決断する。
その日、彼女は来なかった。待っていたのは彼女との訣別だった。
「人生は勉強だから。会って良かったって思える未来にすれば、それでいいのよ」
姉はそう言った。
「そんな未来なんて、きっと来ない」
希望に満ちた日になるはずだった。
のに、絶望の淵へと落とされた私にとって、未来という2字は漆黒の闇にしか見えなかった。
「大丈夫。あなたには私がいるでしょう?」
「あなたを心配しているのは私だけじゃないわよ。ほら」
……私は、この人達をどうして見なかったんだろう。
私を、こんなどうしようもない私を慰めてくれる人が、こんなに近くにいたなんて……!
とまぁ、こんな感じでしょうか。


ただ禁断の物語を書くだけでは、ゴシップに終わってしまう。
でも、この作品はそれだけに留まらず、人間模様を巧く書き切っているなって思います。
まー、聖さまのオヤジぶりはインパクトでかかったですけど。