あじさい

数行でもいいんだ。進めるんだっ!

#1 あい 10
頭はぼさぼさ、服装も清潔感の微塵も感じられないようなみずぼらしい格好。
端正な顔立ちなだけに、そういった事に気を遣えば少しは良い男なのだが。
「おっ? 梓が二人もいるじゃん!? そんなに俺に気があるからって分裂しなくてもいいじゃんか」
――前言撤回。最低最悪の男だ。
「誰が。あんたになんか気にもしてないわよ。それに、この娘は私じゃないわよ」
「わーってる、わーってるって。そのムキになった顔も良いな」
「……本気で殴るわよ?」
「待ったまった、降参だ。この通りだ」
私が拳を振り上げた所で、義人は諸手を上げて降参した。
(ったく、こんな時にまたややこしい男が……。何しにここへ来たのかしら)
私は嘆息し、心の中で彼が帰るように願っていた。

1シーンが短すぎるような気がしてきた。
僕の悪い癖として、キリのいい所まで書く為に、色々細かい所を考えずに突っ走ってしまう事があります。
どうなんだろうな、これ……。