『殲血戦鬼エングライフェン』アン武さん 2話まで

某所でAraratの感想を書いて下さっているので、
やられっぱなしじゃいけない! と思いプレイしてみました。
書き出してみたら、とっても長くなってしまいました。推敲しろよっ。


このシナリオの売りとして、一騎打ちシステムが搭載されてあるとの事。
どんなんだろーと思って『開始.eve』を開くと、いきなりそれのチュートリアルだったのでビックリしました。
僕なんかは説明を聞くよりも体で覚えるタイプなので、適当にやってみたら、ただの賊にやられそうになりました。
どこでボタンを押せば良いのか判らなかったり、どのタイミングでボタンを押したらベストなのか全くわからず。
いや、説明しっかり読んでいない自分がダメなだけですけども。
悪戦苦闘しつつ、なんとか賊は倒す事が出来ました。ほぼ死にかけでしたが。


オープニングは以前見たのでとばしー。相変わらずすげぇ。


1話。
何やら怪しげな研究をしているお爺ちゃん博士をとっ捕まえろ! というお話。
クリフトさんの妙なたとえに翻弄されたり、博士の唯我独尊っぷりを見せ付けられたり、
エーヴァくんはとっても大変なのです。
そこで働いている人も実は改造された存在、そんな研究許しちゃおけねぇ!
ということでエーヴァくんはOOIを召喚(?)し、怪物どもをなぎ倒す。
何気に再行動出来るっぽいけど、気が付かずに敵ターンに回してしまう事が何回もありました。
そんなこんなでSPフルに使ってギリギリで勝てました。
博士は何かに乗っ取られたのか、人格が崩壊してしまいました。
そして次回へ続く――。

2話。
って、あれ? 天馬博士達が出てる。別サイドのお話なのかなぁ。
いきなり肩を叩かれて首ちょんぱされました。リストラの波がこんな所にも。
ムクロさんは、その人当たりの良さがあれば何とかやっていけると思う気がしないでもないなぁ。
魔術に命を懸けているのであれば話は別だけれども。でも、付いた相手が悪かった。よりによって天馬甲陽だもの。
職を追われて自殺道中ぶらり旅なムクロさん。
まぁ、鬱な時は何もしたくない・マイナス方向へ物事を考えるというのがお約束な訳だけど、
このムクロさんは自分の居場所を失って地に足が付いていない感じがしました。
こういうタイプは、何か一つ目的を見つけたならば更生できるのだろうけど。
風さんの所為で穴に落ちたムクロさんを助けてくれたのは、通りすがりのOOI乗り。
彼に思いのたけをぶつけるムクロさん。大丈夫! 君はまだまだ元気だ!
そして、1話の博士の所へ就職活動へ。ここでも天馬甲陽のネームバリューが仇をなして、就職勝ち取れず。
宿屋の娘さんがその博士のところへ連れて行かれた! という事で乗り込んだら、
いきなり一騎打ちが始まってちょっとビックリしました。
コンティニューはしなかったけど、流石にHP半分以上減らされました。毒属性最高。
博士の付き人を倒して娘さん助けたけど、えぇぇええぇ? どうやら彼は232番目の頭だったらしい。
めちゃめちゃ救われねぇ話だっ。


総じての感想。
物語の世界観や要素は面白そうなものが揃っている感じ。
演出も要所ではレベルの高いモノが繰り出されて、素直に凄いなぁと思いました。
しかし、それがイマイチ使いこなせていない印象を受けました。
例えば一騎打ち。
本編から入らずにいきなり一騎打ちのチュートリアルから始まるのは、とても勿体無い。
せっかくの独自システムなのに、それを前面に打ち出しているのか、
物語をメインにおいているのか混乱してしまいました。
いっその事、劇中に模擬一騎打ちするぜ! という流れがあればとっつきやすかったなぁと。
プレイヤーにわずらわしさを感じさせずに教えていくというのは、とても難しいと思います。僕も絶賛勉強中ですし。
2話の一騎打ちも、「これから一騎打ちがはじまるよ!」という告知が欲しかったですね。
1話が普通の戦闘だったので、何も告知が無いと前話と同じ普通の戦闘なのかな? と思ってしまいました。
例えば物語の見せ方。
1話と2話でフォーカスを当てている人物が違う為、どちらがメインの話なのか判りませんでした。
プレイヤーとしては、主人公が誰なのかをはっきりして欲しかったなと。
もしくは3話まで作って、物語の方向性が見える形ならば随分と印象が変わったと思います。
あと、レベルの高い演出の谷間が垣間見えてしまう所もありました。
1話の牢屋ぶりのシーンは、文章主体で進まずに、戦闘アニメを駆使するという方法も使えたでしょうし、
ムクロさんのモノローグも、Talk文で行うよりもせっかくの画面があるので、そちらを利用してもよかったなぁと。
時たまHideに入ったりするので、画面の統一性が無いのはちょいと勿体無いなぁと思います。
例えばキャラクター。
良く言えばロジカル思考の持ち主。悪く言えば人間性に欠ける、というキャラが多いような気がします。
作者氏の前作『天馬博士と吸血鬼』では、天馬甲陽の破天荒な性格を見ているだけでも楽しかったのですが、
今回はそういった特筆すべきキャラクターがいない為、
物語を進めていくのがとても難しかったのではないかなぁと思ってしまったり。


結構好き勝手書いてしまいましたが、僕がそれらを完璧に出来ているかというと、別問題なわけで。
偉そうな事をいえる立場じゃないので、「お前も全然出来てねぇジャン?」と罵っても構わないです。
まー、色々くっちゃべったのは、このシナリオに対する期待が大きいが故と思って下さい。
面白くなる要素は確実にありますので、3話以降の展開に期待です。
長編シナリオはモチベーションを保つ事がとても大変なので、無理をしない程度に頑張ってくらはいー。